興味があるのに、拒否してしまう時
さて、あなたは、今までの価値観と全く異なる価値観に出会った時にどのように反応するだろうか。
ガリレオが天動説ではなく、地動説を説いた時、多くの人は、新たな価値観を拒絶した。
車が上流階級の特権だった頃、誰もが、車は自分とは無関係だと思い、車を所有したいとは思わなかった。
多くは、今まで会ったことのない価値観に出会うと、拒否してしまうか、
無意識に意識の外側に追いやってしまう。
潜在意識では、求めている価値観にも関わらず、大脳皮質で敢えて無視してしまうのだ。
パラダイムシフト。
人生、大きな転換期には、いつもパラダイムシフトを伴う。今までの色眼鏡を外して、なるべく裸眼で見たいと思う。
自分が裸眼だと思っていたら、知らずに違う眼鏡をかけていた。
眼鏡を外す→色眼鏡をかける→眼鏡を外す→別の色眼鏡をかける
の繰り返しだ。
もっとも色の濃い眼鏡が、学校教育で身につけた価値観だった。
医師になってからのパラダイムシフトは激しい。
「先生、この概念、ご存知ですか?」
そもそも、医師になってから、医師以外の人から、新しい概念を学ぶことは少なくなっていた。
しかしながら、最近は、特に、新たな価値観に出会うことが多い。
多くの人が私に新しい課題をもたらしてくれる。
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最初、疑う。そんなことないのではないか。
そして、一旦、脳が拒否する。
さらに、医師であることのプライドが、受け入れることのハードルを上げる。
「専門領域を犯さないで。私は、医師なのだ。」
なんて。
そもそも、専門とは何だろうか。
医師である前に、人間なのだ。
何歳になっても、成長し続ける。
新たな価値観と古い価値観が融合して
脳がぐにゃっと変化していく。
そんな変化を日々楽しんでいる。
40才になってから、ますます、脳は柔軟になっていく。
死ぬまで発展途上だろうな。
「興味があったら、拒否しないで、まず、受け入れてみよう。」