相手のニーズを知る
A君は、B君の誕生日にチョコレートケーキを、作って持っていった。
A君は、「誕生日といえば、ケーキ。僕が好きなチョコレートケーキをB君は好きなはずだ。」と考えた。
ところが、B君はそもそも甘いものが苦手で、チョコレートケーキは好きではなかった。B君は、もらったケーキを結局食べることはできなかった。
では、どうすれば良かったのか?
サプライズプレゼントをするにせよ。A君はB君の好みをよく聞いておくべきだった。
A君は自分が好きなものは、相手も好きなはずだと考えたのだ。これでは、単なる押し付けである。この理論は、小学生でも分かるはずだ。
さて、なぜ、こんな話をしたか。
この間違いをおかしてビジネスを展開し
「なぜ、自社製品は売れないのだろう?」
「なぜ、お客さんが来ないのだろう?」
と何年も悩む会社が多い。自分が良いと思うから、相手も欲しいはずだ。その思考の枠から外れることなる、外しっぱなしの商品開発を行い続ける。市場調査をしない、顧客の意見を聞かない。でも開発費用はかける。設備投資はする。すると間違えた方向性はいつまでたっても交わることがない。
相手に合った(マーケット)
物やサービスを提供する(プロダクト)
マーケットとプロダクトが一致した時に、ビジネスが生まれる。
もしも、相手が気づいていないが、潜在的に欲しいと思っている物を、こちらが先取りして創り出すことができた時に、新しいビッグビジネスが生まれるのだ。
例えば、B君は、いつも夕食には、ビールとつまみにサラミを食べる。そして、外食はインドカレーをよく食べる。そんな行動を観察したり、情報を得たとしよう。
さらに、B君が行きつけのカレー屋さんに行ってみる。なんと、スパイシーなカレーだと気づかされる。
どうやら、B君はあまり自炊はせず、お酒を飲むのが好きで、スパイス料理を好む。
では、今回は、本格インドカレーのレトルトを見つけてプレゼントする。
B君は、今まで、レトルトカレーは好きではなかったが、こんなに美味しいレトルトカレーがあるなんて、感動したと喜んでくた。
つまりは、相手の想像を超えたニーズを推測して提供する。その際に重要なことは、相手のニーズを調査することである。
もし、レトルトカレーを好まなかったとしよう。そしたら、次に、スパイスセットと簡単レシピをプレゼントしてみる。カレーを作ることに関心がなかったB君が、料理に目覚めるかもしれない。
と言う風に、相手に合わせて、こちらが提供するものを少しずつ変えていく。
これこそがビジネスなのだろう。