共感力を調整する
「友人とランチに行ったのだけど、友人の話を聞いていて、疲れてしまった。」
「家に帰って、夫(妻)の話を聞いて、話を聞いていて、何とかしてあげたいと思いアドバイスしたら、口論になってしまった。」
そんな経験はないだろうか。
相手の立場になって共感し、何とかしてあげたいと思って、尽力した結果、相手にも喜ばれず、自分も疲弊するという事態だ。
これは、何を示しているだろうか。
それは、あなたの強い共感力、優しさの結果である。
その結果、自分も相手もアンハッピー!?
というのは戴けない。
友人と会うとき、家族と話すとき、明らかに自分が聞き役だった場合、気をつけることは3点ある。
1、客観的に聞く
相手の話を聞くときには、相手と同じ立場に立って聞くのではなく、bird’s-eye すなわち客観的にちょっと上空から眺める感じで話を聞くと良い。
2、共感力を調整する
共感するということは、友人間、家族間では、とても重要な資質である。共感して、自分も相手も感情が解放され、前進できる時は良い。しかし、あなたが共感することで、あなた自身が疲れてしまうと感じるときには、あえて、共感力の感度を下げよう。共感しなくても相手の気持ちを理解することは可能なのだ。
3、アドバイスはタイミングを図る
話を聞いた後、あなたは相手のためにアドバイスをしたくなるだろう。アドバイスする前に、立ち止まって考えてみよう。相手はアドバイスを今、求めているだろうか。ただ、話を聞いてもらいたいだけかもしれない。
アドバイスをしたいと思ったら、相手が聞き入れそうなタイミングを図ると良い。それは、今日ではないかもしれないのだ。
世の中には、とても心優しい人がとても多い。相手のために何とかしてあげたいと言う思いやりのある人が多い。
診療で出会う多くの患者さんが、人のために思い悩み体調を崩している。
まずは、相手ではなく、自分の人生を大切にしよう。思いやりは自分のできる範囲で施そう。滅私奉公になる必要はないのだ。