ハテナマークが見える時

診察室やセミナーで話していると、患者さんや受講者さんの頭の中に?マークが浮かんでいるのを感じることがある。

初めての価値観に出会った時、人の対応の仕方は2通りある。

1、拒否

よく分からないので、心のシャッターが降りてしまう。すると、こちらが何を言っても入って行かない状態となる。この拒否は、意識的と無意識的がある。多くの方は無意識的である。そんな人には、無理に理解してもらおうとは思わない。情報を提供するのみだ。期待しない。

2、受け入れているふりをする

理解していないのに、理解しているふりをする。なぜかと言えば、自分のためではなく、相手のために返事をするからだ。本音を言わない。

3、興味→受容

聞いたことがない価値観に興味を持って、耳を傾ける。自分の思考を拡大して行くのだ。そして既知の価値観と新しい価値観を融合させて思考して行く。すると、新しい気づきが得られる。

私は、2の人が苦手である。1の人は分かりやすいので、こちらも対応に工夫することができる。ところが、2の人は最も分かりにくく、今後も分かり合える確率は最も低い。みんなに理解してもらおうとは思わない。ただ、分からないことは分からないのと、自己主張してくれることで、新しい価値観が生まれるのだ。

新しい価値観に出会ったら、拒否する前に、一旦思考パターンを受け入れてみよう。あなたの世界観が広がって行くはずである。