ジェネラリスト研修では有名な沖縄

夏休みで、主人と沖縄に行ってきた。
沖縄県本土の北部、やんばると呼ばれる地域。
私たちにとっては思い出の地。

およそ10年前に、名護市の沖縄県立北部病院で働いていたことがある。
そのときの18ヶ月間、私を支えてくれたのが主人だった。
だからこそ、名護は私たちにとって、特別な場所だった。
楽しかったが、苦しい時期でもあった。

さて、なぜ、沖縄で働くことにしたのか。
私は、自治医大で初期臨床研修を終えて、総合医になることを決意したときに
大学病院ではない、地域の病院の第一線で働きたいと思った。
専門医集団の中でではなく、総合医集団の中で研修したかった。
ちょうど、友人が、沖縄県立北部病院で働いていて、とても魅力的な研修だったので
1名募集していたこともあり、やんばるの地に飛び込んだのだ。

何が違ったのか。
1、総合的に診られる専門医集団だった
沖縄は、総合診療発祥の地と呼ばれるくらい、ジェネラリストでは有名な先生が沢山いる。だから、総合医が多いのかと思っていたが、実際は違った。内分泌代謝科、消化器科、循環器科 いずれの先生も、専門性に長けている。一方で、どんな病気でも、およその診断と初期治療はできる総合医でもあった。つまりは、総合的に何でも診られる専門医集団だった。
専門外だから分からないという言葉はなかった。とことんまで調べて、分からないことは聞いて、そして、専門的治療が必要になった時に、各専門医に紹介すると言った感じだった。
これは、何も、沖縄に限ったことではないのかもしれない。地方の中規模病院では、大学病院のように、自分の専門だけ診ていれば良いということでは手が足りないので、自ずと総合的に何でも診ることになる。ただ、その診方が、半端なく、とことんまで追求する姿勢がどの先生にも見られたので感動した。

2、問診と身体所見をとことん大切にする
問診(患者さんの話しを聞くこと)と身体所見(診察して身体から得られる情報のこと)の大切さを教わった。そして検査所見を合わせて、診断を絞り込んで行く。
これは、近年、ドクターGと言う番組で紹介されているので知られているかもしれない。ドラマティックに患者さんのエピソードが語られ、そこから、いろんなサインを読み取り、診断していく番組だった。
もちろん、自治医大の総合診療科でも教えて頂いたことではあった。沖縄では、病気の種類と数が多かったので、さらに、経験値を上げることができた。とくに、指導医の先生が患者さんの話を聞き、身体を診察し、見事に診断するのは、鮮やかだった。
泳ぎ方をいくら学んでも、実際に泳いでみないと身につけられないのと一緒である。
驚いたのは、その話の聞き方や診るポイントである。
朝、病棟の回診を終えたあと、指導医の先生から
「あの〇〇さん、今日は、よだれが少なかったねえ。」
私は、全く気づいてなかった。
薬を調整して、意識状態がクリアになっていったことを、日常の何気ないところから読み取っていた。これは、ほんの一例だが、毎日が驚きの連続だった。

3、感染症への意識が高い
まず、感染症を疑ったら、喀痰や尿を、自分でプレパラートに固定し染色し、顕微鏡で見た。この作業は、大学ではすべて検査科にお願いしていたので、自分でする作業は新鮮かつ驚きだった。
顕微鏡の中で、喀痰中の細菌を見つけたときは感動だった。菌の形から、細菌を推定し、抗生剤の種類を決定する。すると、抗生剤選択は、外すことが少なくなり、患者さんは速やかに解熱する。
通常は、喀痰の培養検査まで数日かかるため、結果が出るまで、あてずっぽうで抗生剤選択することになる。このあてずっぽうの中に多くの知恵を絞るわけだが、目で見た情報に敵うわけがない。
沖縄の地でしか診たことがない感染症がたくさんあった。
レプトスピラ感染による発熱、糞線虫による肺炎、寄生虫による髄膜炎、赤痢アメーバによる肝膿瘍などなど。いずれも、培養方法が特殊で、それを念頭に置かないときちんと検出できないものばかりだった。糞線虫は、便の中に動いているものを顕微鏡で見たのを今でも良く覚えている。

ここでの研修は、自分の総合医、内科医としての自信につながった。ここで経験したので、ある程度、どこの二次救急の病院で当直しても怖くなくなった。今でも、当時の先生方には、感謝している。また、この研修を許可して頂いた、自治医大の地域医療学の梶井先生にも感謝している。
医師の醍醐味は、検査結果のみに頼るのではなく、自分の第五感、第六感までをフル活用して、診断治療に当たることであると学んだ。そして、検査結果がそれを裏付けるのである。検査をしないと何も分からないというのはスマートでない。検査をする前におよそ結果を予測するのが医師の力量である。

その後、西洋医学の診断および治療方法に限界を感じて、バイオレゾナンス医学と出会った。
バイオレゾナンスを追求していくと、実は、ほとんどの病気は汚染と感染の組み合わせが原因になっていると知った。これは、沖縄で学んだことと同じである。ただ、手段が問診と身体所見、検査からバイオレゾナンス法に変わっただけである。糞線虫の感染もバイオレゾナンス法では、よく遭遇する。沖縄の風土病と思っていたが、本州でも多くあって、ただ、微量なために、便で検出できないので、西洋医学的に知られていないだけなのだと分かった。
バイオレゾナンス医学は、究極の総合診療であると思う。

すべてはつながっている。
普段は、体全体を診てくれる総合医が必要であるし、何かあれば、精密検査や専門医が必要不可欠である。
買い物だって同じである。普段は、何でもそろえているスーパーマッケットを利用するが、特別なものを買うときには、高級デパートや専門店に行くのだ。
役割分担なのだと思う。
私は、いつでも、バランスのとれた総合医でありたいと思う。

 

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