なぜ、統合医療があやしいと言われるのか
看護師Wさんと話していて気づいたことがある。
「西洋医学は、枠組みがあるので、患者さんへの説明が楽ですよ。ガイドラインではこう言われているので、この薬が効かなかったら、次はこの薬を試そうという風に。守ってくれる盾がありますから。でも、統合医療では、そうはいきません。」
なぜだろうと考えた。
どうやら、待合室では、患者さんからたくさんの質問を受けるらしい。
漢方薬から、点滴療法、植物療法、バイオレゾナンスまで、幅広い質問に対応してくれている。そして、あまりに幅広い質問に、対応に苦慮する場合もあるそうだ。
それはなぜかを考えていた。
つまり、西洋医学でも
この血圧の薬がどれくらい効果があるのか。副作用は何があるのか。いつまで飲み続ければ良いのか。詳細に説明していない。
血圧が高いと分かれば、「はい、この薬を飲んでください。」で終わる。
でも、この薬を日本全国で使われているというだけで、患者さんは安心して飲むのだ。私のお友達の〇〇さんもこの薬を飲んでいたわ。という風に。
効果について良く分かっていないのに、納得して受け入れるのである。
では、統合医療ではどうか。
この漢方薬はどれくらいの効果があるのか。副作用があるのか。いつまで飲み続ければ良いのか。詳細に説明する。それでも、患者さんは首をかしげる。
なぜか。スタンダードではないからである。私のお友達は誰もこの薬を飲んでいない。と分かると、納得する説明を受ける必要がある。
当然のことである。
統合医療があやしいと言われる理由。
それは、日本人の集団意識に寄与していると考える。
当院では、集団意識に関わらず、西洋医学であれ、東洋であれ、統合であれ、真に効果のある医療をきちんと説明しながら、提供していきたいと思う。