私は、あなたの病気を治すことはできません。あなたが治るのをお手伝いするだけです。

医療というのは、根本的に

「助けてください。」

と患者さんが言っているのだと思う。

「私は、あなたを治すことはできません。あなたが治るのをお手伝いすることはできます。」

心の病には、心の病の原因があります。

そこを見つめて、家族との関係性を見直して、そして、助け合って生きて行く。

家族に迷惑かけたくないから、会社に迷惑かけたくないから、死にたい。

これが、本当に自殺を生むのだと思う。

岡檀先生が研究結果として発表した自殺希少地域の特徴は、

「病、市へ出せ」

と。深刻になる前に、みんなが、気軽に相談し合う。

迷惑なんて皆かけあうもの。緊密な関係ではないが、お互い気軽に相談できる。

自殺が多い地域は、緊密であるが故に、本心を言えない。お祭りやら、五人組やら、いろいろと行事も多いし、ご近所同士顔を合わせる機会も多いのに、緊密すぎて、実は、頼ることができない。

もっともっと、気軽に何かを話し合って、相手を詮索したり、比較するのではなく

一人一人が自立しながらも支え合うコミュニティが大切である。

実は、家族にほど、自分のことを相談できないという人が多い。家族にも言えない。友達にも言えない。自分は孤独である。だから、先生、助けてください。

と。

私は、神様でもないし、魔法の薬が世の中に存在するわけではない。

心の病を治すためには、自分が避けて来たこと、家族との関係や、傷ついて来た自分の心と向き合わなければならない。そして、それを受け入れる。そして、自己開示していく。まずは、自分の心を自分自身に対して、開く。

そうすると、自分が悩んでいたことが、死ぬほどのことではないと気づけると良い。

そして、客観視し、俯瞰して、思い切って「つらい。」って、話してみる。家族でも、友人でも、知人でも良い。

誰にも頼ることができないなんてこと、実はない。

みんな助け合って、迷惑かけあって生きているのだから。

病気は、病院で治すのではなく、街の中で、コミュニティの中で、治っていくものだと思う。

そうだ、街へ出よう!

急には、街へ出られないので、いよいよ、当院では

デイケア ココロカレッジが始まります。乞うご期待!!!