身近かな人は自分の鏡

ある社長は

「うちの従業員は、全くよく働かない。」と言い

ある主婦は

「うちの夫は、気が利かない。」と言う。

いつも誰かの文句を言っている人がいる。しかし、周囲の人というのは、自分自身の鏡である。

よく働かない従業員を雇用しているのは、社長自身である。このような社長が、自分より有能でよく働く従業員を雇用したならば、自分の存在意義が危ぶまれて、やめさせてしまうということがある。つまり、自分の自己顕示欲のために、自分より仕事ができない人を集めてしまう可能性があるのだ。

気が利かない夫を選んでいるのは、彼女自身である。自分が何でもしてあげることで、人生の生きがいになっている可能性がある。「私がいないと、この人は生きていけないんだ。」と言うのは、自分にとって救いであったりする。一度、旦那さんが自分のことを何でもして、「たまには、一人で出かけても良いよ。どこか行っておいでよ。」と言われたならば、どこか寂しくなってしまったりする。

そうやって、人は、自分の心の安定を産むために、周囲の人を選んでいる可能性がある。そして、自分が成長するにつれ、付き合う人も、取り巻く人も、環境も変わっていくのだ。

中学で優等生だった女の子が、高校に行って、急に男の子と遊んで弾けてしまい、交友関係が変わる。

社長が、新しいプロジェクトを持ってきて、成功しようと盛り上がっているときに、従業員の多くがやめてしまって、組織自体が変わってしまう。

など。

そこまで行かないまでも、ある段階で、付き合う友人が変わっていったという経験は、誰でも持っているのではないだろうか。

そんな時は、胸に手を置いて、考えてみよう。周囲が変わったのではなく、あなた自身が変わったのだ。