食べる自由、食べない自由
根本治療をしようと思うと、その人の食生活に踏み込まざるを得ない。
過食して嘔吐してしまう人。
1日1食と決めて、それ以上は食べない人。
痩せたいのに、夜中にお菓子を食べてしまう人。
「食べること」とは「生きること」そのもので、人の食生活を聞くたびに驚かされることが多い。
今回は、食べないことの危険性について書きたいと思う。
以前も書いたが、自然療法にハマると、一時期、食べないことにこだわる人が案外多い。私もその一人だった。
私自身、「粗食こそが長生きの秘訣である。」という言葉を信じて、お腹が空いても、食べないでいることを受け入れて、低血糖から不眠、パニックに陥っていたのは、つい2年前のことだ。
栄養療法を学んで、いかに低血糖が人類にとって危機状態であるかを知ってからは、きちんと食事を摂るようになった。
思想は人の行動に影響を与える。意思が強い人間ほど、本能の声よりも理性の声を優先して、食べることを手放し、食べない選択が可能になるのだ。逆に、とにかく食べてしまうという人には理解できない思考かもしれない。何事もバランスが必要なのだ。
その結果、実に多くの人が不健康に陥っていることに今では気づかされる。
それでも、食べ方は生き方そのものなので、医者であっても介入はできない。提案するのみである。
食事は、紆余曲折、マクロビオティックから始まり、糖質制限、高ケトン食など様々試した結果、結局のところ、小さい頃、母親が作ってくれた食事がもっとも健康的であったことに気づくのだった。
迷ったら、原点に戻ろう。