風邪を引いたら、病院に近寄るべからず
さて、先日、休日当番がやってきた。年に数回の医師会の当番である。1ヶ月ほど前から、スタッフは気合いを入れて準備していた。
小児科と内科と両方標榜しているため、次々と風邪を引いた子供も大人もやってくる。不思議なのは、ほんの数日前にすでに病院にかかっているのに、薬が終わって熱が下がらないという理由で、やってくる。待合室には、風邪の人がひしめき合っている。
こんな日は、病院に近寄らない方が良い。
なぜなら、インフルエンザ、ノロウイルスなど感染症患者がわさわさ待合室にいる。もちろん、発熱患者は隔離するが、熱がなくても感染者は多い。こんな日に、クリニックに来たら、ウイルスをもらいに来ているようなものである。
風邪で死ぬことはない。
しっかり熱を出して、汗をかいて、家でゆっくり休もう。
特に小さなお子さんをもつお母さんに伝えた。
「こんな日に、病院に来ない方が良いですよ。一昨日も病院に行ったばかりですよね。水分取れて、おしっこ出ていたら大丈夫。ゆっくり家で休んでいる方が早く良くなりますよ。」
そんな私の声は届いているはずもないが、どうして、たかが風邪で、みんな薬をもらって行くのだろうと不思議だった。
いつもは処方しない薬をたくさん処方した。
「さやか先生も薬処方するんですね。」
とどこからか声が聞こえて来そうだ。