間違いは恥と言う文化

以前、とある会で、講演させて頂いた時

「人は、恐れに向き合い、恐れを受け入れることで成長する。」と話したことがある。

その例として、

「人に笑われたらどうしよう。」

「また失敗したらどうしよう。」

などと言う思考の裏には、恐れがあり、それを受け入れて、他の人に話せると良いと話した。このため、私たちは、毎日クリニックの朝会で、良いことも話すが、自分の恐れをシェアする。

そうした時、ある聴講者の方は

「恥をさらけ出すことが、成長につながる。」と感動したと話してくれた。

どうやら、私が自分の恐れを話したことを受けてのようだった。

私は、自分の恐れ、マイナス感情を恥だとは一つも思っていない。マイナス感情とは、自分そのものである。光があれば影がある。

寂しがりやだったり、せっかちだったり、頑固だったり。そんな感情を受け入れて、辛い時は辛い。寂しい時は寂しいと話すようにしている。

このようなマイナス感情を受け入れることを恥だと思っている限り、人は、マイナス感情を受け入れることはできないのではないだろうか。

恥とは、見っともない。と言うこと。完全に他人軸である。

しかし、恐れを受け入れることは、自分軸なのだ。

間違い、マイナス感情、恐れ、全て、自分自身である。それも含めて愛おしい自分そのもの。それを受け入れた時、人は初めて成長する。

当院では、間違いはどんどんシェアしてください。次の成長に繋げてくださいと話している。

ミスをしてはいけない

間違いをしてはいけないと

と言う文化が醸成されると、ミスを隠すようになり、組織の成長は止まってしまう。

そもそも、間違いなんてないのだ。

患者さんのために、自分のために、誠意を持って働けば良い。

間違いがあれば、修正すれば良い。

恥の文化は根強い。

人からどう思われるか。自分は良い人間か。優秀な人間か。

そんなこと、誰も気にしていない。

自分自身を認めよう。光があれば影がある。影を切り捨てるようなことはしない方が良い。プラス感情もマイナス感情もあなたのもの。自分自身を大切にしよう。