自立した健康づくりとは
自立、自立というと、何か、人に頼ってはいけない。という勘違いをされてしまうことがあると分かった。西洋と東洋の思想の違いは、一神教と多神教との違いとよく言われるが、本当の違いは何だろうか。
一神教というのは、自分以外に神があり、自分はいくら頑張っても神にはなれない存在である。
多神教というのは、何かというと、これは、八百万の神であるから、人間も、動物も植物も生命あるものは、全て尊く、神(語弊があるかもしれないが、尊い大切なものと言う意味)であるという考えである。つまり、究極には、自分の中に神がある。そして、神々は助け合い共存する。だから、自分で自分を癒すことができる。
西洋医学の歴史を紐解くと、どう昔に遡っても、病気は自分の体にとって悪いもので、医者に切ってもらう、薬をもらう、などして、自分ではどうにもすることができないという考え方がベースにある。ゆえに、いくら頑張っても自分で治すことができない。ずっと昔から、開頭術や、瀉血の治療法がある。人間の身体を機械と捉える考え方が根強い。
しかし、東洋医学の歴史を紐解くと、最大の医者は自分自身であり、野山に生える植物で、自分の身体を治すという考え方に行き着く。人間は自然の中の一部なのだ。
そしてここから、本題に踏み込もう。
自立した健康づくりとは何か。これは、自分の中の治る力を信じるということである。そのためには、自分も相手も尊い存在であると気づく必要がある。そのためには、人とコミュニケーションをとり、自分を客観的に見る必要がある。だから、「人に頼らず、自分でできることはする」と言う西洋で言うところの自立と異なるのだ。
医療、福祉の場とは、皆で助け合う場所である。そして、社会では、不適合と言われ、生きづらさを抱えた人たちが、集い、自分の特性を知り、受け入れ、他者のために生きられる訓練をして行く場である。
そんな場所として、さやかクリニック、ココロカレッジを発展させていきたい。