科学の追求

科学を追求した結果、人間は魂の成長を妨げている

と、河合隼雄の本に書かれていた。

河合隼雄が亡くなった時、私たちは高校生で、隣に座っていた同級生が衝撃を受けていたのを覚えている。

その頃から、心理学には興味があって、大学に入学してから、河合隼雄や、ユングの本などを読み漁っていた。

しばらく、封印していたが、久しぶりに本屋さんで見かけて

「中空構造日本の深層」と言う本に魅せられて、読んだ。

 

人間は、科学を追求することによって、自己効力感を失っていった。軸が自分軸から他人軸に移っていった。この頃から、人は不安を持つようになり、うつ病、パニック障害、統合失調症(当時は、分裂病)と言う病気が出てきたのだ。

人間不在の人間観察。

もともと我々の中心にあったのは、物語だ。それも、古事記や日本書紀に書かれている八百万の神々のお話だったのだ。それらが封印され、助け合いで、徳のある日本人の特性が、腑抜けにされてしまった。

そんな時代に、スピリチュアルクライシスが生まれた。

私は何者なのかを思い悩む人たちに漬け込む、スピリチュアルカウンセラーのような人たちが台頭してきたのだ。そして、それらに依存する人たちも多く出現した。

 

大切なのは、宗教に頼る事でも、スピ系にハマる事でもない。はたまた医者に頼る事でもない。そして、科学万能主義に頼る事でもない。

自分を信じる事である。

「患者中心の医療」

「自立した健康づくり」

とは、まさに、人生の主役は自分自身であることを思い出すことである。自分の人生は自分でコントロールできることを知ることである。

「病気はあなたへのメッセージ」

そのメッセージに耳を傾け、そして、医療と手を携えて、自分の人生に向き合うことである。この時、科学を手段として使えば良いのだ。科学に振り回されてはいけない。中心は人間なのだ。

これからは、科学に支配される時代から、人間が科学とうまくコラボする時代に移行する。科学と戦う必要はない。科学の良いところを利用すれば良い。だからと言って、人間性を失ってはいけないのだ。

AIドクターとコラボする時代は、今すぐそこにきているのだ。