私の食事遍歴Part.2

よく勘違いされる栄養療法について、私なりに気づいたことをお伝えします。

砂糖悪玉説の間違い

分子栄養学を始めた人たちの内、最初に陥るのが極端な糖質制限による体調不良があることを否めません。
「副腎疲労」と言う概念
砂糖、果糖などの単糖類は、食べた後の急激な高血糖の後で、高インスリン血症、その後の低血糖。
だから、糖質をとるなら、多糖類デンプン質で、しかも精製されてない玄米や全粒粉の小麦粉が良いと言う
説明です。
この概念にのっとって、玄米を食べている人が意外に多いことを患者さんから教えてもらいました。

私も、長らく、砂糖は、白砂糖はもちろん、ミネラルを含んだ黒砂糖やきび糖も含めて、控えていましたし
果物も食べ過ぎないようにしていました。そして、白米でなく、分つき米を食べていました。

それから、崎谷博征先生の本を読み、一方で、分子整合栄養学の何人かの医師の講座を受けて
気づいたことがあります。

ここには2つの間違いが潜んでいました。

1、砂糖を単独で採った後には、低血糖にならない。
単糖類は、インスリンを介さずに細胞に取り込まれると言う理論を聞いてなるほどと思いました。
多糖類は、多量の糖質が体に入り、インスリン分泌が促されますが
果糖やショ糖は、直接細胞代謝に使われる。
確かに、グルコースが、生化学で習った、細胞代謝でもよく出てくる物質です。

そして、現代人は、肝臓でグリコーゲンから糖新生機能が低下しているため
低血糖にとても弱い。
その時に、果物や黒砂糖を採り、細胞代謝を促進した方が良い。

これを早速実践し、低血糖をよく起こす11時・17時頃、寝る前に、捕食として、黒砂糖や果物を採るように
したところ、仕事効率が一気に上がりました。
そして、不思議なことに、その後の低血糖症状がありません。

ここで、注意があります。甘いものを採ると言うと、多くは、クッキーやケーキといった
小麦粉(デンプン)と植物油脂(あぶら)と砂糖と言う組み合わせが多いのです。
これらは、デンプンとあぶらによって、食後、急激な低血糖を起こします。
採るのは、果物単独、黒砂糖単独の方が良いのです。

2、玄米はリーキーガットの原因になりうる
玄米を酵素玄米は発芽玄米として、きちんと発酵させてから炊くのは問題ないですが
土鍋や炊飯器で通常通り炊くのでは、
玄米に含まれている胚芽の部分が、実は、小腸での消化吸収の負担になることが
知られています。
また、玄米もでんぷん質のため、食べ過ぎると、インスリン分泌を促すのは
白米と同様です。
糖質として、効率が悪いので、細胞の代謝が落ちます。さらに
玄米菜食として、お肉を食べず、玄米と野菜のみと言う方は
タンパク質不足に陥り、さらに、細胞の飢餓が進むのです。

ここまでのまとめとして、糖質制限すべきは、単糖類ではなく多糖類だと言うことに
気づきます。そして特に、リーキーガットの面からすれば、小麦粉を控えるべきしょう。
次に、お米は、玄米よりは、白米の方が消化効率は良いことになります。
それでも、やはりでんぷん質は控え目の方が良い。
一方で、果物や単糖類は積極的に採るのが良いとなります。

しかし、ここで、間違いをおかしてはいけないのが
たんぱく質は十分採る必要があります。
糖質が入って、細胞代謝が十分回っている状況で
お肉やお魚、卵などのたんぱく質は十分採った方が良いのです。
これが、細胞の骨格になります。

次回は、たんぱく質と脂質の採り方について説明します。