嫌われる勇気
アドラー心理学を端的に表した
「嫌われる勇気」を読んだ時、私は衝撃だった。
いかに、今まで他人軸で生きて来て、自分軸を見失っていたかを気付かされた。
そして、いろんな出来事が起こる度に天に試されていると感じる。
「あなたの覚悟はいかほどですか。」
医者になってから、勤務で36時間連続で働いたり、毎日ほぼ休みなく働いていて、ふと気づいた時、
「何のために医者になったんだろう。」
と疑問に思った。
私が提供する医療の先に、患者さんのハッピーがあるだろうか。
と考えた時、私が考えるハッピーと現代医療が提供するハッピーに格差があった。
患者さんの声に耳を傾ける度に、検査をするかしないか、治療をするかしないかを迷う事が多かった。
そんな時、指導医から注意された事がある。
「関根先生、医療は命が関わることなんだから、患者が希望するかどうかに関わらず、医療的に必要なことを勧めるのが医者なんだよ。」
そう言って、外科の先生は、手術を嫌がる患者さんを説得して、手術をし、成功し、延命が可能となった。
その時、医療の専門家である私たちが、患者さんをリードしなければならないと、プロとしての意識を感じさせられた。
しかしながら、数回の手術の後で、結局亡くなった患者様に会った時、
本当に、あの時、患者さんの意向を押し切って、手術をした事が良かったのだろうかと考えざるを得なかった。
こんなに寝ずに働いて、医者がボロボロになってまで提供する医療の先に日本の幸せがあるのだろうか。
そんなことを考えていたら、骨折し、うつになった。
滅私奉公でも、それが、真の社会貢献だったら、私は36時間勤務でもなんでもする。
でも、私の魂の声はNOだった。
では、もっと人がハッピーになる世の中を作っていきたい。
医療の枠組みを超えた、自立した健康作りを学ぶ学校を作りたいと思ったのだ。
そこで、仲間と立ち上げた NPO法人 ぐんまHHCだ。
誰にどう思われようとも、真に健康に繋がる活動をしようと思って始めたのだ。
現在、その輪がどんどん広がってとても嬉しい。
活動の輪が大きければ大きいほど、反対者もいるだろうが、自分のやっていることを腑に落として、自信を持って、歩いて生きたい。