人の家に許可なく踏み込まない
春はうつの季節。多くの患者さんが、ハマる罠が、「人の家に土足で踏み込んでしまう」とい罠だ。
サルトルの心理哲学の基本に
「人の思考を詮索しない」というのがある。
「どうして、あの人は、私に挨拶してくれなかったのかしら。私のこと嫌いなのかな。」
と相手の頭の中を詮索して、こう思っているのではないかと推測することは、自分にとって、何の意味もないことである。その時、あなたは、相手の領域に踏み込んでいるのだ。
大切なのは、自分の課題と相手の課題を分けるということだ。
そして、事実と解釈を分ける。
事実は、「私が挨拶をしたが相手が挨拶をしなかった」
解釈は、「私のことを嫌いである」
解釈は何通りも作ることができるのだ。単に私の声が聞こえなかったのかもしれない。朝、夫婦喧嘩をして、人に気を配れなかったのかもしれない。
気になれば、相手に確認すれば良いだけのことである。
あらぬ想像を膨らませるのはやめよう。事実にフォーカスし、思考ではなく行動によって解決しよう。