不定愁訴
不定愁訴という言葉を聞いたことがあるだろうか。
我々、医療界の専門用語なのかもしれない。
あれもこれも症状があって、定まらないことを言う。普通の医者は敬遠する。主訴が一つでないと、専門診療では解決できないのだ。総合診療医は、この不定愁訴が得意である。
話を聞いて、その原因は多岐に渡る。
例えば、めまいであれば、頸椎症による頸性めまい、耳の三半規管の異常、不整脈による心不全、低血糖などなど。問診と診察からおよそ推定できるので、患者さんにその推定結果をお話しする。
あなたの「ふぁっふぁっしためまい感の原因は、こんな感じです。」
いくつかの原因をお伝えし、食事の取り方や姿勢の指導など生活習慣指導をする。
すると、ある患者さんは
「初めて、私の病気の原因を説明してもらえた。」
と喜んでくれた。原因が推定できたからと言って、それが治るかどうかは分からないし、アプローチできない場合もある。それでも、考えうる原因を知ることができただけで、この方は大きな満足が得られたようだ。
このようなアプローチ法は、自治医科大学の地域医療学で学んだ。その方法に、現在ではバイオレゾナンスでおよそ内臓の状態も推定できるようになってので、もっと多くの原因について言及できるようになった。治療法については、限界があり、100%満足できるものではないので、日々悩んで改良している。
それでも、身体の中の様子を説明することで、こんなに喜んでもらえるのかと私も嬉しかった。
人の笑顔って良いですね。元気を頂いた。
まだ、医師を続けていこう。