デトックスは一生続けないければならないのですか?
「先生、デトックスは、一生続けなければならないのですか?」
という質問を診察室で頂いた。
一瞬驚いたが、もっともな疑問で実は、多くの人が同じような疑問を持っていると思うので、体系的にお答えしよう。
デトックス=解毒という意味では、答えは「YES」だ。
デトックスとは、解毒であり、私たちは、腸から便として、肝臓で解毒して腎臓から尿として、汗腺から汗として、垢、髪などあらゆる場所から、毒だしをしている。毎日毒出しをしているのだ。1日でも、尿が出なくなったら、人は死んでしまう。
一方で、デトックス=解毒治療という意味では、答えは「NO」だ。自分の臓器が十分働いて解毒できるようになれば、治療をいつまでも続ける必要はない。
次にこんな声が聞こえてくる。
「点滴療法というのは、不自然ではないですか?なぜ、わざわざそんなことをするのですか?」
究極に、自然で、何も使わない方法が、ホメオパシーやフラワーレメディーに代表される自然療法だろう。これらは、そもそも分子レベルの物質は使わない。エネルギー療法とも言える。そして、ドイツ振動療法もこの考え方に近い。しかし、ドイツ振動療法が体系化されたのは、1970年代であり、およそ200年の歴史をもつホメオパシーに比べると、現代に近い。そのドイツ振動療法では、いわゆるエネルギー療法だけによる療法を勧めていない。原因志向トリートメントといって、原因となっている電磁波や化学物質、重金属や微生物を解毒することが前提で、振動療法を体系化している。
なぜか。それは、地球が汚染されているからである。それに伴い、人間の解毒能力が低下しているため、物質を使った解毒法が必要なのだ。200年前にハーネマンが活躍していた時代と現代は、大分状況が異なる。あらゆる化学物質が開発され、それらが、知らずに体内に蓄積され、それを解毒するために臓器の機能が低迷している。ドイツ研修に行った際は、現地では、サプリメントを使っての解毒療法を推奨していた。私も、前橋で開業当初は、漢方診療で主に解毒に取り組んでいたのだ。それでも、現代科学が発達した結果、薬剤、農薬などの化学物質が充満している地球環境では、なかなか解毒を促せない患者さんもいた。そこで、出会ったのが、点滴療法であり、血液クレンジング法であった。究極の物質治療である。劇的に、解毒の補助が楽になり、診療の質が上がったのである。それでも、自前の臓器が十分働くようになれば、治療は終了する。
そして、身体に強く影響を及ぼしている化学物質や微生物を解毒すると、振動療法の反応が高まるのも事実である。ホメオパシーやフラワーレメディーの感度も高まると実感している。だからこそ、コンビネーション治療が望ましいのだ。
当院の治療を続けていると、抗酸化力が高まり、全身の細胞が元気になり、体が楽になったと実感する人が多い。このため、解毒治療を終えた方でも、日々、化学物質の汚染されるリスクは高いので、メンテナンスに通われている方は多い。それは、もちろん強制しない。ただ、このような治療法が世の中に存在するということに感謝である。
私自身のことで言えば、幼少時に、副鼻腔炎を繰り返し、耳鼻科で吸入治療を繰り返していた。小学校に上がることには、自然治癒していた。ところが、ここ数年前から、春にくしゃみが出ることが多くなっていた。そして、今年の春、ある朝起きたら、鼻の中も耳の中も痒くて、くしゃみ鼻水が止まらないという日があった。「あ〜!」うっかり、外食が続いて、睡眠不足続いて、自分のケアを怠っていたのだ。慌てて、自分のバイオレゾナンス測定をすると、鉛、化学物質、寄生虫の共鳴があった。鉛は、引っ越しして半年ほど浄水器がよく機能していなかった。化学物質は、やはりこの半年、毛染めで化学染料を使っていた。そして、生もの摂取が続いた。そこで、自宅の浄水器を付け直し、毛染めをヘナ染料に変えて、野菜の50度洗いを再開した。グルタチオン点滴をして、花粉を使った脱感作振動療法を数日した結果、症状は軽快した。その後は、メンテナンスに血液クレンジングと高濃度ビタミンC点滴は続けている。
初めて、花粉症の患者さんの気持ちが分かったのだ。皆が口を揃えて「とにかく、この痒みを抑える薬をください」という意味が分かった。顔中のあらゆる場所がかゆいというのは耐え難い。抗アレルギー薬の売り上げが伸びるのももっともなことである。誰も、根本治療に考えが及ばないため、一生薬を飲み続けることになる。私も、統合医療を学んでいなかったら、今頃、抗アレルギー薬のお世話になっていたことだろう。
このような根本治療の概要をお伝えすることは、一朝一夕には行かない。それでも根気よく伝えていこうと思う。究極的には、点滴も何も要らないのが良いに決まっている。もちろん、毒がたまりにくい体づくりのために、ぐんまHHC、さやかクリニックの協働で、セミナーを提供している。学んでもらうことが大切である。また、地球の化学汚染が進まないように、自然農法の推進や、環境運動も大切である。しかし、体調不良で苦しんでおり、自分ですぐに解毒することが難しい人には、まずは、体内浄化として当院のデトックス治療をお勧めしている。