エジプトのことわざ

先日、実家に帰ったら、エジプトのことわざが貼ってあった。よくあるカレンダーの名言集だ。

人を愛してその愛を公にする までは分かるが

人を憎んでその憎しみを隠せ とは、日本人にはない意識である。

エジプト人は、つまりは、憎しみというマイナス感情を持つのが人間の性であると、憎しみを持つことを否定していない。憎しみを持っても良いが、それを表現しないようにと言う、なんとも人間らしいことわざである。

これは、イギリスのバッチ博士の言う、どのお花にもマイナス感情があり、その裏側にプラス感情があると言うことだ。

一方で、インドでは、ヨガ哲学では、怒りは鎮めるものととらえている。瞑想やヨガによって、怒りを客観視する。そしてそれを鎮めると。私はヨガには詳しくないが、マイナス感情への向き合い方と言う点では、現代の日本人とインド人は近いのではないかと思う。

怒りや憎しみは、本来、あるまじき感情で、静かにその波立つ感情を観察して鎮めるべきだと。

本当にそうだろうか。

怒りなどの波立つ感情は、観察することは良い。

しかし、これらの感情を本来持ってはいけないものだと抑制することが、病気の原因となる。怒っても悲しんでも憎んでも良い。それは本来、人間の性である。

時に、激しい感情を持って、泣いたり笑ったり怒ったりするのが人間だ。

群馬県人は気性が激しいと昔から言われるが、自分の感情に素直だと言う点では病気になりにくいかもしれない。

ただし、社会生活を送る点では、激しい感情をいつも表現していては、仕事も生活も成り立たない。

そんなマイナス感情は十分感じたら、隠しなさい。

そして愛情をいっぱい表現しなさい。

そんなメッセージをカレンダーから頂いた。