「コト体験」の本当の意味

昨年、ぐんまHHCが企画した「まち中コト体験」が
太田市のシティープロモーション事業に認定された。

詳細は👉こちら

第1弾として、新井町のそらのほし農園さんで「稲刈りコト体験」を実施し、
昨年末に「餅つきコト体験」が行われ、今年2月には「バレンタインコト体験」を予定している。

「コト体験」とは何か。
すなわち、物を買うという行為ではなく、体験するという行為に価値を置くのだ。

「コト体験とは、医療者じゃなくても参加できますか?」
という質問を受けた。
「もちろんです。」

なぜ、医師である私が、「コト体験」なのか。
不思議に思うだろう。
今から、そのことを説明しよう。

みなさんは、自転車に乗ったことがあるだろうか。
自転車の乗り方をいくら、口頭で教わっても
自転車の乗り方をいくら、動画で見ても
実際に乗ってみなければ、乗ることはできない。

水泳も同じだ。

全てのことがそうなのだ。人は学ぶ時に、見聞きしただけでは、自分のものにできないのだ。
体験して初めて腑に落とし、自分のものにすることができるのだ。

食について、いくら語っても
その大切さを伝えることはできない。
稲刈り体験、餅つき体験して初めて
星野さんの自然農法、柏瀬さんの食材の説明が腑に落とされるのだ。
その体験の素晴らしさは、体験した人にしか分からない。

稲刈りコト体験のレポートは👉こちら

だからこそ、その体験の素晴らしさを伝えるべく
ぐるっと太田さんとコラボして、動画、インタビューで発信している。
より、体験をリアルに伝えたいために、写真、文書だけでなく、動画発信を重んじた。
それでも、実際の体験には敵わない。
だからこそ、みんなに体験してもらいたいのだ。

これこそが、まち中で健康になるということだ。
農業も、産業も、建築も、医療も、全て私たちが「生きる」ことの関わっている。
この「コト体験」がまち中に広がり
ひいては、これが、生きづらさを抱える若者達の就労支援に繋がることを願っている。
「働く」ということは、誰かのために「生きる」ことそのものなのだ。

健康づくりとは、病院を出て、まち中で行われるからこそ、意味があるのだ。
医療に頼らない健康づくりこそが、健康寿命を伸ばす。
日々の生活の中にこそ、生きがいを持って生きるヒントがあり
心身共に健康に生きる糧が詰まっているのだ。

コト体験の場は、まち中にある。
まち中、至る所で、学びの場は広がっているのだ。

まち中で、人が健康になれば、本来、病院は要らない。

私が考える未来の医療機関の役割とは
病気になってから通うのではなく、
病気にならないために、通ってもらう。
現在の体の状態をチェックし、早めにケアするのだ。
これこそが、新しい医療の価値観だと思う。

まとめよう。
なぜ、医師である私が「コト体験」を企画し推進しているか。
体験する行為を通して、自分のために、誰かのために「生きる」ことの大切さを知ってもらいたいのだ。
このことが「学びながら健康になる」にとどまらない、「体験しながら健康になる」ことなのだ。
これが、ぐんまHHCが目指す、社会的健康そのものだ。
このことが、健康モデル都市おおたのプロモーションに繋がると確信している。