ボケないための栄養学

昨日は、予防医学講座で、「ボケないための栄養学」を話した。

この講座は、3年目になるが、毎年話す内容はバージョンアップしている。この日は、朝、カフェに行って、話したい内容をブラッシュアップしてみた。

フォトリーディングという速読法を6−7年前に習得してから、本を右脳と左脳と両方を使って読んでいる。

この日は、「アルツハイマー病は治る」という本の著者 ミヒャエル・ネールス先生と対話して読んでいた。ミヒャエル先生はドイツ人医師だ。自分の心臓病をきっかけに、食生活や運動習慣などを見直し、体調が改善した。その結果、薬剤開発の研究者としての仕事をやめ、認知症改善プログラムを生活習慣の介入によって行うという臨床医に方向転換している。

このミヒャエル先生の葛藤が、本を通して伝わってきた。

「なぜ、世界中の医師が、認知症という多因子疾患に対して、単一の薬物アプローチに頼ろうとするのだろう。認知症の治療には、生活習慣の改善、特に食生活の改善がもっとも効果的だと、臨床研究でも裏付けられている。にも関わらず、この治療法が広がりを見せないのはなぜだろう。」

と。

この葛藤は、毎日、私が実感していることだった。なぜ、このようなアプローチで治療が可能なのに、大手製薬会社のいうことばかりが世の中に通るのだろうと。

批判しても始まらない。

もっと世の中を包括した形で、世の中の医療が変えていきたいと思っている。予防という視点で言えば、これは、もしかしたら、医療というより教育に近いのかもしれない。

ミヒャエル先生と話すことができたら、ぜひ、議論したい。

そんな頭の中で著者と対話しながらの読書は、とても有意義だった。そんな内容を昨日の講座では話せたと思う。なんだか、最近のセミナーや講座は、ライブのような熱さを帯びてしまうようだ。