無分別智の世界観

先日、東京でバイオレゾナンス勉強会にて、天外伺朗さんのお話を聞いた。

宗教も東洋哲学も無分別智。一方で科学は分別知。知の体系が異なる。以前は、科学が宗教や哲学の世界を解き明かす時代が来ると話していた天外さんだったが、今回は違った。

異なる世界観であるから、科学ですべてを解き明かすというのは難しいだろうと。

そして、無分別智というのは、すべてを包含しており、最初に全てが分かっている世界であるため、可能性も大きいが、独善的、排他的、盲目的、閉鎖的に陥りやすいという。そこが危険だと天外さんがおっしゃった。

なるほどと。代替・統合医療の分野は、まさに無分別智の世界であるが、西洋医学と違って、千差万別、体系化されていない。いろんな人が、いろんなことを言っている。一方で、西洋医学的には考えられないような癌などの難病が奇跡の治癒を引き起こしている治療家が多数いるのも確かである。とても良い治療を提供して、多くの病に貢献しているが、閉鎖的、排他的な治療家、治療グループが多いのも確かである。同じような療法を提供しているのに、グループ同士の情報交換が少ないのも確かである。これは、何も医療界に限ったことではなく、教育界でも同様なことがあるという。とても良い教育方法を提供している教育家が日本にも多数いるが、非常に閉鎖的な集団であることが多いそうだ。

だからこそ、これからの代替・統合医療の世界は、無分別智を公のために活かしていくことが大事だと思う。西洋医学のアンチではなく、互いに支え合い、市民の健康づくりに必要な医療を体系化して、世の中に貢献していきたいと思う。

次の記事

素数の世界