期待と現実のギャップ

しばしば混乱するのが
本音と建前のギャップ。
意図せず、人は、自分をよく見せようとする。
そして、さらに混乱するのが
期待と現実のギャップだ。
人から期待されすぎる場合、人を期待しすぎる場合。どちらも混乱を招く。

研修医のころ、指導医から、
「〇〇のこと、知っているか?」
と言われて、知らないのに
もごもご言って怒られたことがある。
要するに、知らないのに、知ってるふりをして
怒られた。

血液内科を研修した折には、みんな、血管が細くて
採血やルート確保に難儀して、すぐに指導医に頼らないで
患者さんにも、迷惑をかけてしまったことがある。

その時、学んだ。
最優先は、自分の技術を過信することではなく
できない時には、人を呼ぶ。
つまり、自分の本音をきちんと伝えて
期待されすぎないよう、現実をきちんと受け止めて、行動する。

大学院生の頃、上司から
「この資料を作ってくれ。」
と言われて、作ったことがない資料だったため
試行錯誤して、期限ギリギリに、自分なりに作成したら
全く見当違いで、上司に怒られたことがある。
途中でゴールを確認すればよかったし、自分がどこまでできて
どこまでできないかを上司に伝えていなかったのだ。
自分ができると過信して、上司に期待させすぎてしまったのだのだ。

それからは、早めにゴールの共有すること、途中報告をすること
1対1でゴール共有が難しければ、他の人にも間に入ってもらうことを
学んだ。
つまり、相手の期待と自分の実際をすり合わせすることが大事なのだ。

そして、自分が、経営者になった時
逆の立場になる。
何かをお願いする。何かを指示する。
スタッフであれ、取引先であれ、私が指示する立場だ。

その指示が実行されるかどうか。
お願いしたつもりだったが、なされていなかった。
ということがしばしば起こった。

研修医や大学院生だった頃の私と上司との間と同じことが起こる。
現状できることとできないこと、
いつまでにどこまでやるのか
などなどの確認不足だった。

指示が大雑把で、相手をできると過信して
確認がおろそかになり、結果としてプロジェクトが進まないということが起こる。

ある友人から
「人材育成は、子育てと同じだ。」
と言われた。
子育てはしたことがないからよく分からないが

認知症患者であれ、発達障害の子供であれ、「人を育てる」に共通することは、
怒っても何も解決しないということだ。

子育てに例えるならば、
子どもの様子、現在の心理状況を確認して、
指示を具体的にし、5W1Hを明確に伝える。
そして、できるかできないかを確認しながら進める。
最初から多くを期待して、多くを指示しないこと。
そして、必要とあらば、ヒステリックになる前にお父さんに間に入ってもらう。

そういうことなのだろう。
母親とは、なんと忍耐強いことだろう。