思春期外来

さて、世の中には、「思春期外来」なるものが存在するらしい。毎日、あんなに繊細な子供たちと向かい合っている専門医の先生には、頭が下がる。

当院も、時に、「思春期外来」を呈する時がある。中高生が来院する。女の子も男の子も、感受性が鋭い時期。悩み苦しみが多い時期だ。

「あの頃は良かった。あの頃に戻りたい。」と過去を振り返る人も少なくない。

しかし、私自身は、10歳代の頃、戻りたいとは思わない。それくらい、今よりずっと生きづらかった。

10代、20代、30代を経て、41歳になって今思うことは、年々、鈍感さを身につけて、生きやすくなっているということだ。

だから、10代の若者の悩みを聞くにつれ、心が傷む。そして、私には、共感することしかできない。そして、未来はそんな悲観的なものではないということだけ話す。

私の背中を見て、世の中楽しいかもって思ってもらえたら、嬉しいなって思う。

そんな繊細さを理解できる大人もいるんだってことを、知ってもらえたら、嬉しいなって思う。

 

少年よ。大志を抱け。

 

若者に、心から願う。どうか。自分の命を大切にし、自分の命を最大限、輝かせて欲しい。