分かち合うことの大切さ

もともと、私は、人との関わりは苦手である。

保育園に通っていた頃、母親は保育士の先生から

「沙耶花ちゃんは、園ではあまり喋らないけれど、お家では喋りますか?」

と、心配されたと言う。あまり、記憶にはないけれど、人が大勢いたり、グループでいる時に、私は、どっちかと言うと引っ込み思案で、話すのは苦手である。

講演会などで、人前で話すことが多くなったので、意外だと言われるが講演会というのは、実は、大勢の前にいるようでいて、一人の世界で話しているのかもしれない。

集団行動が苦手で、自分のペースを好む。だから、学校生活は、居心地の良いものではなかった。

そんな私の内気な面は、人から見ると、近寄り難いという雰囲気に繋がることがある。人は二面性を持っている。孤立して自分のペースを好むのに、寂しがりやなのだ。

バッチ博士の言うウォーターバイオレットだ。

人から本音で話してもらえない時、私はとても傷つく。しかしながら、それは、私の孤立した雰囲気に寄るところも多い。本音で話さない相手を責めることはできない。もともと、コミュニケーションが苦手なのだ。

一方で、建前の強い社会であっても、自分が考えていることを、分かち合い、社会のために役立てて行くには、コミュニケーションが欠かせない。それが、私の一生の課題なのだろう。