おばあちゃんの遺言

そう言えば、ずいぶん前に亡くなったおばあちゃんが、寝たきりになった後
死ぬ前に

「沙耶花、天狗になっちゃいけないよ。」
と鼻の頭にグーを二つ作って、私に話した。
その頃、大学生で、夏休みに実家に帰省していた私は何のことだか
分からなかったが、神妙な顔をして
「うん、分かった。」
と答えた。

最近になって、ふとそのことを思い出した。

ある先生から、教わったことも同じだった。
「スポーツ選手が、ある一定の線を超えられるかどうかは、
自分の名声が、その技術に向けられたものであって
人格そのものに向けられたものだと気付けるかどうか。」

私自身、のろまで、おっちょこちょいなので
家の鍵を閉めるのを忘れたり
一時はぼーっとして、ガスのつけ忘れがあったりして
よく夫が心配して
「さやか、ちゃんと鍵は、音がなるまでが確認してね。」
なんて言ったりする。
一方で、
多くの人の前で講演会などをするようになって
「先生、すごいですね。」
って賞賛を受ける。
一時期、そんな賞賛が続いた時、
変な錯覚に陥りそうになった。
芸能人が有名になって、天狗になるような。そんな感覚。
自分が自分から離れて行く感覚。
でも、バッチのフラワーレメディのお陰で
私は、地に足をつけて、私の話したことが多くの人に影響を与えることができて良かったと
感謝することができた。
私が、成長し、多くの人の健康に寄与することができますように。
そう、私の視点から公の視点に自分の意識が拡大していく。

そして、おばあちゃんの言う
天狗にはならずに済んだと思う。

人は、多くの人から賞賛を受けた時に、とても嬉しいが
自分の中に劣等感が強かったりすると
人からの評価が自分の全てだと思い込んで、
傲慢になってしまうことがある。

傲慢と自尊心は違う。

その差は何か。
ずばり、バッチ博士の言う
自分のマイナス感情に向き合えるかどうかだと思う。
謙虚に自分のマイナス感情に向き合った時
マイナスもプラスも自分の中にあると気づいた時
人は、傲慢ではなく、自尊心を持って本当の自信を持つことができる。

しかし、これは、天外先生の言う
実存的変容であり、強要はできない。
そっと、見守ることしかできないのだ。

私は、多くの人が、自分の本当の自信を持って
幸せに生きることができるように
サポートしていきたい。